さなよくあさまさのブログ

なにやら雑に色々書いてます。

掃除機の掃除

掃除機から聞こえるはずの音は吸引、回転、機械音であるが、今日はさっぱり音が出なかった。側面を見ると、ゴミが満杯になっていると表示されている。我が家の掃除機は何年か前に祖母が新しく掃除機を買った時に貰ったものだからそこそこ古い。その重さは現代の家電製品の軽量化に反骨するようであるが、またその喧しさも反現代的だが、クイックルワイパーよりも良いと思われる。

私はクイックルワイパーのシートが苦手である。というのも母は薬液まみれのなんちゃらストロングが好きなのだが、これが手に付きしつこく匂いが残るのだ。また、家族3人中2人は髪が長めで毛量があるので呪怨めいた量の抜け毛が溜まるのだ。これは非常に大きな問題で排水溝、部屋の隅、お布団がえげつないことになる。父には「マジで怖い」と言われている。

掃除機のゴミパックを開くと八割が髪の毛、少々の埃の塊であった。ちょっと恐怖である。いや、だいぶ恐怖である。明らかに3人分ではないように見える。これがなにを意味するのか...

ところで、髪の毛には魔力が宿るとされている。北欧の英雄に怪力の英雄がいたがその英雄は髪を切られたことで怪力を失ったという。また、ギリシャの魔女魔法使いは髪の毛を伸ばして魔力を溜め込んでいた。また、日本では髪の毛をお守りに入れたり逆に人形に入れて呪殺に用いたりした。逆にいえば不思議な力が形になるとき、それは髪の毛の形になるともいえるのだ。

ホラー映画で幽霊などの存在を示唆するとき髪の毛を映すのはこれらの伝承に現れるように根源的に髪の毛への畏怖があるからかもしれない。

掃除機に絡まっていた髪の毛は、何かの存在が我が家にいることを示唆しているのかもしれないし、逆に私の家族に強力な魔力が宿っているからかもしれない。

掃除機のゴミパックを捨て掃除機をかけるとやはり大きな音を立てている。魔力があろうと幽霊がいようと、掃除をせねばならないことに変わりはなく掃除機が便利であることに変わりはない。

そんな益体もないことを考えていた今日の暮れ