さなよくあさまさのブログ

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勝連城跡に行ってきた

私が以前から行ってみたかった場所に勝連城跡があった。正確には城跡に併設されるあまわりパークなる施設でそこでは城跡から出土したものを展示してあり、唯一日本の遺跡から出土したローマコインが存在するのだ!

ローマコイン!1600年以上前の硬貨が現存している!浪漫!すなわちローマ!

なぜ西欧の硬貨が沖縄にあるのか経緯も分かってないらしいし、流石に状態が良くないのでおそらくローマ時代の硬貨だろうとしか分かってないのだが浪漫がある。

私は高校生の頃、塩野七生ローマ人の物語』にどハマりしていた時期があったのでにわかローマ好きとしては見に行かなくてはと思っていたが機会がなかった。その機会が転び出てきたのだ。昨夜は今日に備えて安眠グッズを使い準備万端になっていた。

あまわりパークは少しこじんまりとした近代建築的な建物で、阿麻和利という地元の偉人を推していて展示の半分以上は阿麻和利に関するものであった。よく考えずともわかることだが「あまわりパーク」なのだから当たり前だ。

私はじっくりと舐め回すように展示を見た。勝連城の再現模型、船の模型、釘に土器に陶器、青磁器に貝の装飾品、そして、ローマコイン!隣に元朝や宋代の中国の硬貨もあった。あとオスマントルコの効果もあって、ローマコイン以外は年代も特定されていたが、ローマコインは銀製なのもあってほとんど丸い銀であった。一つ、人の横顔が判別できるものがあり、何か文字が書かれているようにも見えたが私なぞには全く読めなかった。どうして日本の端っこの、当時は琉球王国だったけれど、島にローマの硬貨があるのだろうか。

例えばこんな妄想をした。ある貧しい農奴の青年が新しく開墾した土地で畑を耕していると何か硬いものが鋤に当たる。石かと思い掘り出すとそれは古い古い壺で中からは見たことのない銀貨が大量に...ギリシャに住む青年はこれを元手に商人になることを志し、主人から逃げ出すことを決める!農奴から解放されるには国外に逃げるしかない。学のない青年の身を助くのは己が肉体と機転、そして掘り出した古貨、ローマコインだった...

そして冒険を経てロシアあたりからトルコ経由でアジアへ、そして果ての果て琉球へ...

みたいなドラマがあったら面白いのに。ありがちかもだけど

勝連城は沖縄本島太平洋側に出っ張ったところにあるので山城な城跡の頂上に登ると三方に海を臨むことが分かる。現代でも港として利用される中城湾は、なるほど交易港として優良だろうと思われた。といって私は地政学もあまり知らないのだが地形として守りやすく船があれば容易に逃げることもできそうで城として素晴らしい場所にある。沖縄の城跡は世界遺産登録がされていて展示もその事実を推していたが、琉球王国時代の面影を感じることができる勝連城は非常に面白い遺跡だ。あとローマコインについての妄想がはたらくので海を眺めることができる三の曲輪は登る価値があった。楽し。